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翻訳ツールとして話題のチャットGPTを使ってみた
2023-06-13
どうもこんにちは、寿楽園ブログ担当の影山です。
いつも寿楽園ブログをご覧いただきありがとうございます。
今日は、最近なにかと話題のチャットGPTについて「こういう使い方ができるのか!」と驚いたお話をお伝えしたいと思います。
まだあまり詳しくない方のために補足しておくと、チャットGPTというのはOpenAI社が開発した高度な自然言語処理モデルのことで、人工知能の一つです。
自分が問いかけた言葉を理解(処理)して自然な言葉で対話を通じて答えてくれてますし、世界中の膨大な情報を収集しているので、あらゆるトピックについての答えを得ることができます。
AI活用にも手を出し始めた寿楽園
初めてチャットGPTに質問を投げかけた時の衝撃は今でも忘れません。
質問文をチャット欄に打ち込んで恐る恐るエンターキーを押してみたところ、まるでオペレーションセンターにいる”誰か”とリアルタイムで会話しているような回答がスラスラと打ち出されていきました。
目の前のパソコン画面に映し出されるのはとても流暢な日本語の言い回しで、事前に僕の質問内容をわかっていたかのように瞬時に回答が表示されるので、僕の周りにいたスタッフと一緒に「うわぁー!なんだこれはー!」と圧倒されました(笑)
いよいよ時代はここまで進化したのか…と怖くなった(驚いた)わけですが、チャットGPT本来の使い方は「質問の回答」の他にも多岐に渡ります。
もちろん「情報の検索」や「情報の要約」といったことも可能ですし、プログラミングのコードを書き出すなんてこともできるそうです。
そんな何でもできちゃうチャットGPTを僕たち寿楽園は次の用途で活用してみることにしました。
その用途というのは「翻訳」です。
というのも、
昨年から特定技能枠でインドネシア人のケアスタッフが3名働きに来てくれています。
彼らの個性豊かで魅力溢れる表情については、また機会があれば紹介させていただきますが、3人ともに日本のことが好きで介護の仕事を通じて得られる学びに対して目を輝かせてくれています。毎日楽そうに働いてくれています。
そんな彼らは日本語でのコミュニケーションの他にも平仮名やカタカナ、漢字を使った文字での意思疎通も驚くほどスムーズにできます。
そのため、仕事上のコミュニケーションに困るといった場面は少ないのですが、契約事項を記した書面の理解になると少し苦戦します。
例えば、寿楽園が用意する社宅の取り決めを記した住宅管理規定に書かれた内容を読み合わせすると、どうしても辞書が手放せない状態です。
「えっと、自分は甲と乙どっちだっけ?」と僕たちでも頭が混乱することがあるくらいなので、彼らにとっては相当にハードだったと思います。
(それでも必死に内容を理解しようとしてくれる彼らには本当に頭が下がります)
全文をインドネシア語に翻訳
そんな状況を前に「あ!」と思い付いたのがチャットGPTを使った翻訳です。
インドネシア語に精通したスタッフは残念ながら一人もいませんが、チャットGPTを使えば日本語からインドネシア語に翻訳することは簡単にできるはず。
ということで、善は急げです。
寿楽園の良いところは「思い付いたら即行動」することですからねw
すぐさま下薗施設長がチャットGPTにアカウントを作ってプロンプト(指示するための文章)を書き込んでみました。
さて、その結果がこちらです
(画像をご覧ください)
左側が日本語で書かれた規定、右側がインドネシア語版です。
下薗施設長が着手した数日後には、このようにインドネシア語の社宅管理規定が見事に完成しました。
さっそく3人に読んでもらったところ、日本語の表現では理解が難しかった箇所について細かな質問が上がってきました。
「部屋の改装(工事)はダメですよ」と書いてある箇所を見て「もう部屋の模様替えをしてしまったけど、大丈夫?」とか。
質問を受けて、規定に記載されているのは「壁に穴を開けるようなこと」はダメと書いているけれど、ソファーやテレビの配置を変えるのは全然大丈夫ですよ。と答えました。
すると、「あぁ、よかったです」と安心した様子だったので、やはり細かな語彙やニュアンスって難しいなと思いました。
こうしてインドネシア語で読める翻訳版を作ったことで、彼らに誤解を与えかねない表現や言い回しの箇所については、今後より丁寧に伝えていかなければいけない、と僕たちも学ぶことができました。
当初は「インドネシア語に翻訳なんて本当に可能だろうか?」と疑心暗鬼でしたが、彼らの喜ぶ姿を見て、恐る恐るではありましたがチャットGPTを活用してみて良かったと思えました。
AI活用から目を背けない
今回チャットGPTを使ってみて実感するのは、
「外国人のスタッフは自分の母国語で読める方がいい、だから翻訳版を作ろう」と誰かが提案したとしても、そもそも僕たちの周りにインドネシア語を教えてくれる先生がいない、ましてや自分たちで一語一語を翻訳して文法的に正確なのか確認していくことも出来ません。
外部の第三者に依頼するとしても相当な金額が必要になったはずです。
一体どのくらい時間と費用が掛かるのか検討も付きませんし、
3年前に同じアイデアを思い付いたとしても実現不可能だったと思います。
そう考えると、
今、チャットGPTのような最新AIテクノロジーがこれほど手軽なツールとして誕生したことは本当に有り難いことだと思います。
結果から見れば、時間もコストもほぼゼロで作ることが出来たわけなので。
というわけで、
まだまだ調べてみるとチャットGPT以外にも多種多様なAIツールが登場しているようなので、未来の活動の選択肢を広げるためにも、AIについての情報はしっかり追いかけて翻訳の他にも活かせる場面を作っていこうと思います。
それでは、また!